めぐみ始動  浜松市議会議員 鈴木めぐみの
    HAPPY PLAN!

     → < 道具箱 >
    • 議員の使い方
      ・その1
      ・その2
    • 事例 1
      一本の松の倒木から「まち」を考える動きへ
    • 事例 2
      つぶやきを提案に変えていこう!
    • 事例 3
      親たちのエンパワーメントをめざして

     <議員の使い方>その1

       市全般に関わる情報や国、県などの情報、民間情報など議員は多くの情報を持っています。
       「こんなことに困っているんだけど、○○に関する情報や関連情報ありませんか?」とコンタクト
       してみよう。その場合は、できるだけ具体的に言うことがポイント。
       予算状況や市の今のところの考え方も聞いてみよう。意外な情報を手に入れられるかも。
       
       浜松市の議会では議員名簿がHPで公開されていますので、活用してください。
       http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/gikai/top.htm
       
       

     <議員の使い方>その2
       浜松市の議員には、1人あたり月額18万円の政務調査費が会派ごとに支給されている。今後は、
       議会会派からNPOに調査研究委託ということがフツーになるかも。
       
        *会派とは、議会の中の同じ考えの人たちの集まり
       

       

      
     <事例 1>〜1本の松の倒木から「まち」を考える動きへ〜 2004.4

    ■浜松市の指定文化財「姫街道・松並木」の松が倒れた
     昨年6月の早朝、5世紀前半からある古道「姫街道」の一本の松が倒れた。20メートルをこえる大木が道
    を塞ぎ、道路は大渋滞。
     松は、県道磐田細江線(通称『姫街道』)に約3キロ続く「姫街道・松並木」の250本あまりのうちの一
    本だった。

    ■地域住民の声とこれまでの解決法
     この松並木に対して地元住民の中には、歴史的遺産として大事にしたいと思っている人がいる一方で、倒
    壊の不安や松葉の掃除に不満をもっている人や、「今さら何を言っても」と思っている人、松並木が地域発
    展の障害となっていると考える人等、どちらかと言えば、松並木は邪魔者という印象。
     指定文化財であるがゆえに、松の枝は伸び放題で、松葉の剪定もままならず、大型車が枝を引っ掛けたと
    みられる事故が後を絶たなかった。
     さらに道路管理は県、松の保護は市の教育委員会という行政の分断された垣根があり、総合的な保存や整
    備の計画が立てられず、その都度対処がなされるだけだった。

    ■地域住民の声を生かすため、人を集める
     このような中、地元商店会のホームページで、松倒壊の様子を取り上げていることを発見した。
     そこで、市担当職員とともに、その地元商店会の方、松並木に関心を持つ人、NPO、まちづくりの専門家
    が一同に会す場をセッティング。
     最初は「行政は何をしてくれるのか」「予算がないと何もできない」という声が多かったが、「保存も伐
    採も前提にしないこと。」「多くの人たちの思いを集めることが地域の課題解決につながること」を何度も
    確認した。
     そしてそこから、姫街道の松並木を街の活性化に活かす「姫まつプロジェクト」を立ち上げた。

    ■「やってくれない」から「自分たちがやることだ」への変化
     ともに考え行動する体験を積み重ねるうちに、地域住民の方からは「行政に任していたのではダメだ。
    これは自分たちがやることだ」という言葉が聞かれるようになった。自ら行動することは楽しい、行動する
    ことによって変わっていく、こうした体験を積み重ねていくうちに、地域の課題を地域で解決できる力を市
    民が持つようになっていくだろう。

    ■あくまでの主役は地元住民
     プロジェクトの主役はあくまでも地元に住む方々で、職員も専門家も私もサポーターである。
     私の役目は、「姫まつ」に関心をもってくれそうな人、例えば姫街道の歴史を勉強していた生涯学習講座
    の卒業生、地元選出議員、新聞記者などに声をかけ、プロジェクトに関わってもらえないかと誘うナンパ係
    だ。地元の人々にとって「姫まつ」を軸とした新たな人との出会いや関わりで、さらに意見が引き出され、
    議論が活発になり、ネットワークも広がるという相乗効果も生まれている。

    参照/「姫まつプロジェクト」


                                 
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     <事例 2>〜つぶやきを提案に変えていこう!〜 2004.4

    ■友人のひとことから課題を発見
     親元を離れ、バリアフリー仕様の公営住宅で一人暮らしを始めた車椅子を利用している友人が、
    「自由に外に出かけたいけれど、思うようにいかないの」とぽつりと言った。
     銀行での用事、買い物、映画鑑賞など、誰もが当たり前に何気なくできることでも、サポートが十分ない
    と行きたいところに行きたい時に行く事ができない現実。障害を持つ他の人たちも同じような悩みを抱えて
    いて、これまでにそれぞれ、市の窓口で悩みを訴えたり、サポートの充実を要望してきたが、変わらないと
    いう。

    ■行政を納得させる「根拠」を探せ
     声に出すまでには勇気が要っただろう。しかし個々に訴えたのではなかなか伝わっていかない。
     ではどうすればいいか。
     市は市民一人ひとりの声に耳を向けるという姿勢に進んできてはいるが、まだまだシステムとして十分確
    立されていない。またこれらの課題解決のためには、何らかの事業を行う必要があり、この事業のために税
    金を使うからには、市の財政課や議会を納得させる「根拠」が必要だ。

     そこで、私は彼女もメンバーのひとりであるNPO法人アクション・シニア・タンク(以下AST)とともに
    「根拠」探しをすることにした。ASTは、障害を持つ人々、高齢者、女性たちが当事者の視点から調査・研
    究・行動するコミュニティシンクタンクを目指して活動しているNPOである。
     こうして障害を持つ当事者を中心に「とも生きプロジェクト」(ともに支え、ともに生きる浜松プロジェ
    クトの略)を立ち上げ活動を始めた。

    ■当事者とともに議員とNPOが協働
     私はまず、議員の調査研究活動のために支給されている政務調査費を活用し、「とも生きプロジェクト」
    に、障害を持っている人たちの現状と課題、解決策についての調査研究を委託した。
     あえてNPOに、当事者の人たちに委託し、協働で「根拠探し」「提案づくり」をするのには意味がある。

     ●政策は、議員や役人のものではなく、あくまでも当事者のものである。
      これまで当事者ではない者が「これはいいに違いない」という押し付けで施策を実施し、実はしっくり
      としない事例を数多くみてきた。やはり、実情やニーズがわかる当事者自らが提案づくり関わらなくて
      は、かゆいところに手が届く政策はできない。

     ●「根拠探し」のノウハウを身につけることができる。
      相手に伝え、理解を得るための「根拠探し」のノウハウを共有したことで、次に別の課題にぶつかった
      時に、彼らが手を組んでノウハウを活用し、解決を目指していくための自信と力になる。

     ●調査研究の成果を、行政への提案にとどめず、NPOの事業の種や経済活動の種も見つけてしまおう。
      障害を持つ人たちの抱えている課題は、決して行政だけでは解決しない。課題解決の過程で生み出され
      る新たな事業も解決の一手段となる。NPOが担ったり、NPOが企業と組んだりして、様々な組織、事業
      を組み合わていくことで、解決がはかられるものだ。

    こうして一人のつぶやきから、当事者とNPOとともにプロジェクトという形で、課題解決に動き出した。

    参照/「とも生きプロジェクト」

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     <事例 3>〜親たちのエンパワーメントをめざして〜 2004.4

    ■「最近の親」の現実
     子どもをめぐる事件や事故が起きると、「最近の親は親としての基本が身についていないじゃないか」
    という言葉を耳にする。政治家や専門家、教師から言われると、たいていの親は「じゃあ、どうしたら
    いいの?」と思う。親とは、戸惑い、悩みながら、様々な人に見守られ支え助けられて、子どもととも
    に成長していくものだ。

     核家族で、様々な情報が氾濫し、日々子どものニュースが報道される中で「最近の親たち」は、これ
    までの親たち以上に「わが子は健やかに育つのだろうか」と常に漠然とした不安を抱えている。

     国をあげての少子化対策での支援の方向は、育児ストレスの発散や保育事業の充実に向けられており、
    時間をかけて親自身が持っている力を引き出し、自信をつけてさせていく本来の意味での親支援(エン
    パワーメント)はまだまだ不十分な状況だ。

     子どもが学校に行って直面するいじめや不登校、問題行動などの新たな課題に対して、親はとまどい、
    どこにも相談できず家庭で抱え込み、解決を遅らせてしまったケースや、親がトラブルにショックを受
    け、どうしていいかわからない時に「家庭に問題、責任がある」と一方的に非難され、結果的に家庭を
    追い込むことになり、問題が別のことにも波及して複雑になり、悪化するケースなども出てきているの
    が現状である。

    ■「親」自身の力を引き出す
     親が問題だと思ったときに、誰が、どうしたら、より良い教育環境を提供できるのか、もっと具体的
    に考えよう、実践しようと、小中学生の子どもを持つ親たちを中心に「おやおやプロジェクト」を立ち
    上げた。
     このプロジェクトは、子どもの学年や住んでいる地域、職業もさまざまで、男性も含め関心や興味の
    ある人たちによるゆるやかな幅広いネットワークから成り立っている。インターネットによるメーリン
    グリストを活用して、意見や情報交換をし、「どうしたらいいの?」「どう思う?」という投げかけに
    は、ざっくばらんに持っている情報や自分の考えを話し、知恵が行き交う場にもなっている。

     私は、このプロジェクトによる過去2回の親への調査と分析をもとに、その中から出てきた第3者機関
    の必要性を行政や議会に提案した。

    ■これからのアクションプラン
     1.「浜松おやおや白書」(仮称)の作成
      子どもをめぐる課題を解決するためには、親や家庭を孤立させないよう、現状や課題、事例を多く
      の人と共有し、解決の方向を探ることが必要で、このことが親のエンパワーメントにつながってい
      くと考えている。そのために今度は、子どもの現状(データを含む)や事例をまとめた「浜松おや
      おや白書」(仮称)を作成する予定である。

     2.親たちのリスクマネジメント講座
      親は予期せぬ時に、いじめ、非行、性行動、間違ったパソコンの使い方など子どもをめぐるさまざ
      まな課題に直面する。親が対応策を心得ていれば、悩みながらも対応していくことができるだろう。
      このために、親のためのリスクマネジメントとともに、子どもが被害者になる場合だけでなく、加
      害者にもなりうることも想定した役立つ講座を実施する予定である。


    参照/「おやおやプロジェクト」



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